詩篇103篇 2節(新改訳)
早速、内容を見てみましょう。
はじめに、詩人は個人的な祝福を思い起こしています(1-5)。
次に、イスラエルの民に対する神の恵みを思い起こしています(6-14)。
そして最後に、人の儚さを思い、そんな取るに足らない私達を愛してくださる主を賛美して、この詩篇は終わります(15-22)。
私達は、良いことはすぐに忘れ、悪い事ばかりをいつまでも覚えている性質があります。
そのような性質が強いと、良い事が起こっている時は主を賛美するのですが、状況が悪化した途端に、主を賛美する事を止めてしまいます。
止めるだけならまだ良いのですが、時には出エジプト後の民のように、主に文句をいう事さえあります。
この詩篇には、そんな私達に対するヒントがあると思います。
この詩篇を注意して読むと、目先の事に関する願いが書かれていないことに気付きます。
詩人は、昔の恵みを思い起こし、未来の恵みを確信しているのです。
私達の信仰生活の理想形は、このような生き方ではないでしょうか。
どうか、目先の事に心を奪われる事なく、主を見上げて歩む事ができますように。