今日は、ビューティフル・マインドという映画を見た。
この映画は、ゲーム理論でノーベル賞を受賞したジョン・ナッシュの半生を描いた作品である。
多少は脚色が入っているようだけれども、それは映画なので特に問題はないだろう。
この作品の良い点は、統合失調症の描き方がしっかりしているという点である。
まず、視聴者に、何が現実で何が幻覚なのか分からないようにする工夫がうまい。うますぎて、見ていて非常に混乱するし、消耗する。
これとは比較にならないくらいの辛さを、当事者は体験しているのだろうか…。
次に、統合失調症の経過に関する描写がうまい。
大学院時代の前兆期があり、ウィラー研究所での極秘任務でのストレスによる急性期があり、その後の消耗期・回復期もしっかり描写されている。
これだけしっかり描かれているのは、とても良いと思う。
この映画は、統合失調症を理解するための映画ではない。
けれども、統合失調症とその当事者との関係を理解する映画としては、良いのかもしれない。
とにかく、一度見てみる価値のある映画だと、おすすめしたい。