Joy to the world

とある中小企業のしがない技術者でクリスチャンな人が書く日記。実はメビウス症候群当事者だったり、統合失調症のパートナーがいたりする。

ギターと孤独と蒼い惑星

すっかりぼっち・ざ・ろっくにハマっている。

もちろん、きらら系特有のキャラの可愛さとか、ギャグセンスの良さもあるんだけど、圧倒的にストーリーが良い。

きらら系でバンドと言えばけいおん!が思い浮かぶが、あのアニメにはなんというか、初期ラブライブのような暑苦しさが足りない。練習そっちのけでティータイム始めるのんびりさはまあいいけど、バンドアニメって感じじゃないよね。

それに比べて、「ぼっち・ざ・ろっく」というアニメは、きらら系とは思えないようなロックさがある。

主人公のぼっちちゃんこと後藤ひとりは、ギターが趣味で、ギターヒーローというハンドルネームで動画投稿サイトに演奏動画を投稿している高校生。

ホントはリア充パリピ陽キャ生活を送りたいのに、人に話しかけるのが怖くて、バンドどころか友達さえ一人もいないという状態。

そんなぼっちちゃんが、たまたま会った伊地知虹夏(下北沢の大天使)に急に抜けたバンドメンバーの穴埋めをしてほしいと頼まれ、持ち前の陰キャ特性で断りきれずに助っ人としてライブに出て、そこからバンドメンバーとして活動していくという話。

ラブライブみたいにメンバー集めから始まるわけじゃないが、あのアニメ同様バラバラだったメンバーが、徐々に結束して一つの目標に進んでいくという、なかなか熱い展開のアニメである。

熱いとは言っても、そこはきらら系アニメなので暑苦しさはなく、どちらかというとギャグ多めのアニメとなっている。特に、ぼっちちゃんの妄想の内容が毎回ぶっ飛んでいて、MAD動画の素材になりそうな構図を量産しているアニメである。

とまあ、アニメの紹介はこの辺にして、題名の「ギターと孤独と蒼い惑星」について語りたい。


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動画を再生すればわかると思うが、最近珍しいガチガチのロックである。アニメのゆるふわ具合からは想像できないほどロックである。

この曲、作中ではぼっちちゃんが作詞したという設定になっているのだけれど、ここまで10代の陰キャが思っている、ちょっと中二病的な歌詞が書ける人が居たのかというほど完成度が高い。

まさにぼっちちゃんの心境を語った曲であり、間違いなく「ぼっちちゃんが作詞した」と言える内容だと思う。歌詞の節々から、ぼっちちゃんが押し入れの中でギターを掻き鳴らしながら、ナイトプールでサーフィンするような生活を夢見てるが、同時にそんなのじゃなくて、とにかく「何者かになりたい」のだと分かっているような、そういう複雑な心境が手にとるようにわかる。

ぼっちというのは、まさにこういった心情なのである。あと、ぼっちちゃんが実際に結束バンドの活動をしていく中で、空回りしたり疲れてしまったりするのも、実に人間味があって良い。

良いよ、ほんとこれは。