Joy to the world

とある中小企業のしがない技術者でクリスチャンな人が書く日記。実はメビウス症候群当事者だったり、統合失調症のパートナーがいたりする。

fripSideの「bright days」と「bright days (version2005)」〜時間と共に成熟する想い

まーたクッサイタイトルを付けてしまった。まあいいや・・・。

fripSide初期の曲である「bright days」は、オリジナルバージョンと2005年にリアレンジされた「bright days (version2005)」という2つのバージョンが存在する。

それぞれのバージョンは異なる魅力を持っており、両者がリリースされるまでの間のfripSideの音楽的進化と共に、楽曲に込められた二人の物語が成熟していく様子を感じることができる。

今回は、両バージョンを聴き比べてみた上で、その魅力について書いてみようと思う。

リリースの時間差について

オリジナルの「bright days」は2003年4月12日にリリースされ、fripSideのデビューアルバム『first odyssey of fripSide』に収録されている。

その後、2005年6月23日に「bright days (version2005)」が、3枚目のアルバム『3rd reflection of fripSide』に収録される形でリリースされた。

このことから、両バージョンのリリース間隔は約2年2ヶ月となる。

歌詞に込められた「永遠」という言葉と淡い恋心の対比

この楽曲の歌詞は、恋人かそれ未満の幼馴染同士が、一度離れ離れになるものの、変わらない想いや「永遠」を互いに感じながらも、会えなくてもどかしく、切ない想いを描いているように受け取れる。

永遠という言葉を使いながらも、所々に二人の関係性の儚さというか、弱い結びつきを感じて不安になるみたいな心情がよく描かれていると思う。

これは春の曲っぽいから、離れ離れになったあとの新生活の始まりみたいな心境なんだろうなぁとは思う。

自分も、当時はそんな相手はいなかったけど、勝手にそんな感傷にふけっていたことを今思い出し、なんとも言えない気持ちになっている。

まあ、これ全部まんま当時のギャルゲーシナリオみたいな歌詞なので、なんというか当時の流行りだよなぁとは思う。この時期は泣きゲー全盛期ギャルゲー全盛期で、いい時代だったよ。

オリジナル「bright days」の魅力

fripSideのファーストアルバム『first odyssey of fripSide』に収録されているオリジナル版「bright days」は、fripSideの初期らしいエネルギッシュでシンプルなアレンジが特徴的だと思う。正直ちょっとうるさいくらいのところがいい。

オリジナル版のイントロは、目が覚めるような鮮烈なシンセサイザーの音で始まり、楽曲全体にシャープなアクセントを加えている。この音色が、若さや爽快感を象徴しており、私達ずっと一緒だよね的なギャルゲーテンプレを感じる。

シンプルなアレンジの中に漂う親しみやすさは、良くも悪くもダイレクトに純粋な恋愛感情が伝わってくる。

2000年代前半のギャルゲー全盛期を知るおっさんにとって、この手のサウンドとこの歌詞は涙が出てくるほど懐かしい。

「bright days (version2005)」の魅力

一方、「bright days (version2005)」は、オリジナルの持つ荒削りな魅力を活かしつつ、大人になった二人の関係を表現するような、深みのあるアレンジが加えられているように思う。

version2005では音の層が増し、全体的に重厚で立体感のあるサウンドが特徴だと思う。これは、成長した二人の深い絆と成熟した恋愛のイメージを強調しているように感じられる。

この手のアレンジは八木沼さんの十八番であり、良い意味でブレないなと思う。

あと、なおすんの表現力が確実に上がっていると思う。

3期のひーまおコンビも、最初の方は八木沼さんのボカロみたいなメロディについていくので精一杯みたいな部分があったので、まあこれはみんな共通だと思う。

まとめると、version2005では、単純に曲調を変えただけでなく、成長した二人が再会して未来に向かって進むことを暗示するような、洗練された雰囲気を感じることができるなと思う。

まとめ 〜時を経て成熟した二人の「bright days」〜

「bright days」と「bright days (version2005)」は、同じ楽曲でありながら、それぞれ異なる魅力とメッセージを持っていると、自分は解釈する。

オリジナル版は、若さゆえのピュアでまっすぐな恋心を描き、例えるならパルフェで由飛ルートをやったあとみたいな爽やかさがあり、version2005ではパルフェで里伽子ルートをやったあとみたいな余韻を感じる。

この二つのバージョンを通して、時間と共に成熟する二人の関係が表現され、fripSideの音楽に対する深い探求心が伝わって来ると言えるだろう。

「bright days」という楽曲は、なんというか古き良きギャルゲー文化を彷彿とさせる、ベタなストーリーを思い浮かべることができる曲だと思う。

ぜひ両バージョンを聴き比べ、二人の物語に想いを馳せてみてほしい。