Joy to the world

とある中小企業のしがない技術者でクリスチャンな人が書く日記。実はメビウス症候群当事者だったり、統合失調症のパートナーがいたりする。

AIとの対話でインフラ作業の落とし穴を回避した話

業務で遠隔地にある仮想サーバーのバックアップ計画を立てることになった。作業の詳細な計画や、相手先とのやり取りにミスがないよう慎重に進めたかったので、今回は試しにAI(ChatGPT)を相談相手として活用してみた。

最初の私の案は、「仮想サーバーをリモートでシャットダウンし、そのままVPN経由でバックアップデータをダウンロードする」という単純なものだった。しかし、AIと対話を進めているうちに、見逃していたポイントがいくつか浮かび上がった。

まずAIは、「長期間起動しっぱなしの仮想サーバーの場合、シャットダウン時にスナップショットの差分ディスクの統合作業が発生して、予想以上に長時間を要する可能性が高い」と指摘してきた。この指摘を聞いてハッとした。確かに、約半年も起動したままなら、シャットダウン時に大きな差分ディスクの処理が必要になる。

さらに会話を進めると、「数百GBのバックアップデータをVPN経由で転送するのは通信速度や安定性の面で非現実的だろう」とAIが注意してくれた。実際に計算してみると、理想的な速度でさえ数時間~数十時間もかかる見込みだった。安易にVPN経由で作業を進めようとしていた自分の甘さに気づかされた。

結果としてAIとの対話を経て、作業を次のような二段階に分割する計画に修正した。

  • 【1回目】仮想サーバーを停止し、差分ディスクの統合作業をリモートで実施(バックアップ作業は行わない)
  • 【2回目】現地を訪問し、ローカルの外付けHDDを使ってバックアップを取得

AIを活用して、自分だけでは見落としてしまったかもしれない問題を事前に把握し、現実的な対策を立てることができた。業務インフラのように細かな注意が必要な場面では、AIは本当に頼れる存在だと感じた。

今後もこのように、AIとの対話を通じて業務の思考整理や問題発見を行っていきたいと思う。