ここ数週間、寝る間も惜しんでCNCでの自作基板ばっかりやってた。
まあ細かいことはVine Systemsの方に書くとして、CNC基板を試している最中の感想でもダラダラ書こうかと思う。
CNC自作基板のメリット
正直ないんだなこれが。
今どき、大陸系の会社に投げればびっくりするほど格安で、ちゃんとした基板が手に入る時代。もはやCNCルーターを買って環境整えてまでやる時点で、メリットなんか無い。
CNC買うお金でDHLで送ってもらったほうがよっぽどマシ。
楽しいの?
これが結構楽しい。工作機械を扱うこと自体が楽しいんだけど、CNCはその中でもダントツで楽しい。まあ、最初はエンドミルボキボキ折ったりして萎えたこともあったけど。
自分みたいな不器用な人間が、コンピュータの力を借りて細かいものを作れるようになるという経験は、なんというか僕の原体験のような気がする。
自分はやっぱり障害持ちなので、他の人よりできないことや苦手なことは多い。でも、コンピュータってのはそういったできないことや苦手なことなんかを、代わりにやってくれるすごいヤツなんだ。
これが好きで、自分は高専に行ってまで工学をやりたいと思ったんだって、そんなことを思い出せるような体験だと思う。
実用的なの?
正直、最近までは到底実用的とは言えないような代物だった。Vビットの扱いはよくわからんし、安定する切削条件もわからない。何度エンドミルや銅クラッド板を無駄にしたことか。
けれども、まあ試行錯誤を続ければ案外なんとかなるもので、最近ではCH340Kみたいな1mmピッチのSMDならなんとかリフローできるレベルになってきた。
まあ、これも鉛半田でなんとかはんだ付けできるってレベルで、多分普通の鉛フリーはんだだと、コテとかリフロー温度が高すぎて、パターン浮かせたりIC壊したりすると思う。
今のところ鉛フリーを使う必要に迫られることは無いが、もし鉛フリーを使う必要が出てきたら、多分低融点半田を使うと思う。
鉛は確かに有害だが、正直なところ仕事で一日中ハンダ修正してるとか、フロー槽のオペレーターとかじゃなければまあ問題ないと思う。
ちなみに、はんだ付けするときに出てる煙は、ほとんどフラックスだと思う。
実装は外注すべき
まあ正直、試作レベルではCNC+鉛半田で色々とやって、仮に量産する場合には全部業者に投げたほうがいいと思う。
どう考えてもSMD実装はマウンターとリフロー炉でやった方がいいし、THDはフロー槽やポイントフロー半田でやったほうがいいよ。当たり前だけど。
製品レベルの実装基準を知ってると、適当にはんだ付けした基板なんて全部不良品なので、やっぱり製品に組み込むレベルの基板は外注したほうがいいよ。
逆に言うと、それ以外の基板(なんか自作のガジェットに使う基板とか)なら、わざわざ外注しなくても、CNCとお家リフローでなんとかなる気がする。